自動車税納税証明書とは、自動車税を納付すると交付される書類です。自動車税の納付を証明するための大切な書類であり、車検を受けるときや車の売却時に必要になる場合があります。
本記事では、自動車税納税証明書が必要な場面や受け取り方を解説します。なくしたときや発行されなかったときの対処法も説明するので、参考にしてください。
また、自動車税納税証明書が不要で、自動車に関する税金の支払いが毎月の料金に含まれるカーリースについても解説しますので、あわせてご覧ください。
自動車税納税証明書は自動車税を支払ったことを証明する書類
自動車税納税証明書とは、自動車税を納税したことを証明する書類のことで、正式には「自動車税(種別割)納税証明書」といいます。
自動車税(種別割)とは、毎年4月1日時点での車の所有者に課される税金です。原則として5月31日までに納付する必要があります。
税額は、普通乗用車は排気量に応じて決まり、軽自動車は排気量にかかわらず一律で10,800円です。
自動車税納税証明書には、自動車税を滞納していないかを確認するための重要な役割があるため、交付されたら大事に保管しましょう。
自動車税納税証明書はいつ必要なのか?
実際に自動車税納税証明書が必要になるのは、主に2年に1度の車検時です。自動車税を滞納していないことが確認できないと、車検が通りません。
ただし、2015年以降、条件を満たせば、車検時の自動車税納税証明書の提示が不要になっています。これは、車検を受ける運輸支局で、自動車税を納税しているかどうかを電子的に確認できる仕組みが導入されたためです。
このような理由から、基本的には車検の際も自動車税納税証明書は必要ありません。
しかし、自動車税を納付後、すぐに車検を受ける場合は提示する必要があります。納税情報が運輸支局に反映され、電子確認できるまで、一般的には最大で10日程度かかるとされています。
そのため、納税から車検までの日数に余裕がない場合は、自宅に届く自動車税納税通知書を使ってコンビニや金融機関の窓口で納付し、自動車税納税証明書を受け取る必要があります。
なお、自動車税納税証明書の提示が不要になったあとも、軽自動車については提示が必要でした。しかし、2023年1月より軽自動車も提示が省略できるように変わっています。
ただし、二輪の小型自動車(250ccを超えるバイク)の車検を受ける場合や納付してから車検まで日数がない場合など、引き続き提示が必要なケースもあるので、事前に確認しましょう。
上記のほかにも、自動車税納税証明書が必要となるケースがあります。自動車税納税証明書が必要なのは、以下のような場面です。
- 自動車税納付後、期間が空かず車検を受けるとき
- 年度途中に県外に引っ越し、車検を受けるとき
- 車を売却するとき
年度途中に県外に引っ越し、次回の自動車税納付までに車検を受ける場合、自動車税納税証明書を提出しなければならないケースがあります。
県外への引っ越しで自動車税納税証明書が必要となった場合は、4月1日時点のナンバーの都道府県に請求する必要があるので注意してください。
また、車を売却するときには、自動車税の納付を証明するため、車の買取店から提出を求められるケースが多いです。
自動車税納税証明書はどこでもらえる?
自動車税納税証明書は、毎年5月頃に自宅に届く自動車税納税通知書の右端に付いており、納付すると交付してくれます。
ただし、納付の仕方により自動車税納税証明書が発行されるケースとそうでないケースがあるので、以下で詳しく解説します。
金融機関の窓口やコンビニで納付した場合
自動車税納税通知書を使ってコンビニや金融機関の窓口で納付する場合、自動車税を納付すると、右端に付いている自動車税納税証明書に領収済印を押印して渡してくれます。
領収済印が押されることで有効となります。交付されたら押印があるかどうかを確認しましょう。
なお、自動車税納税通知書は、毎年4月1日時点での車の保有者に対して、5月上旬頃に自治体から届きます。
キャッシュレス決済で納付した場合
金融機関の窓口やコンビニ以外の納付方法を利用した場合、自治体によっては自動車税納税証明書が自宅に郵送されますが、発行されない場合もあります。
具体的には、以下のような納付方法で納めた場合です。
- インターネットでのクレジットカード決済
- Pay-easy(ペイジー)納付
- スマホ決済(PayPay・LINE Payなど)
自動車税の納付方法は自治体により異なるので、事前にホームページなどで確認しましょう。
自動車税納税証明書が郵送されない場合、必要であれば申請により交付が受けられます。ただし、交付には日数がかかるケースもあるので、急ぐ方は金融機関やコンビニの窓口で納付してください。
自動車税納税証明書を取得するまでの流れ
ここでは、東京都を例に、自動車税を納付して自動車税納税証明書を取得する流れを説明します。
- 窓口で納付する場合
- キャッシュレス決済で納付する場合
窓口(銀行や郵便局、自動車税事務所、コンビニなど)で納付する場合は、自宅に届いた自動車税納税通知書を持参し、自動車税を納付します。納付すると、領収証書と自動車税納税証明書が交付されます。
一方、キャッシュレス決済(スマホ決済、クレジットカード、ペイジー決済)で決済する場合は、窓口に出向くことなく自宅で納付できます。
ただし、スマホ決済の場合、自動車税納税証明書が発行されないため、必要に応じて請求が必要です。納付方法によっては、支払い完了から1週間程度が経過しないと自動車税納税証明書の発行ができません。
そのため、自動車税納税証明書が必要な方ですぐに車検を控えているような場合は、窓口で納付してその場で納税証明書を受け取りましょう。
自治体によっても異なるので、詳しくは各自治体のホームページなどで確認してください。
自動車税納税証明書を再発行する方法
自動車税納税証明書をなくしてしまった場合は、再発行の手続きが可能です。また、キャッシュレスで納付し、納税証明書が発行されなかった場合も、必要なら交付を申請できます。
発行方法は、主に窓口または郵送です。コンビニやインターネットでの再発行は基本的にできません。それぞれ申請方法を解説するので、参考にしてください。
窓口での申請方法
都道府県税事務所や自動車税管理事務所の窓口にて、再発行の手続きが可能です。発行の際に必要となるのは、主に以下の情報です。
- 自動車の登録番号、車台番号(下4ケタ)
- 納税義務者の氏名・住所
- 申請者の電話番号
代理人が申請する場合は、代理人の本人確認書類に加えて委任状が必要な場合もあるので、事前に確認しましょう。
また、自動車税納付後すぐに申請する場合は、納税の確認が取れない可能性があるため、領収証書も持参してください。なお、再発行にかかる費用は無料です。
郵送での申請方法
自治体によっては、郵送でも再発行の申請が可能です。都道府県税事務所や自動車税務署に、必要書類を送付しましょう。
- 交付請求書
- 切手を貼った返信用封筒
- 請求者の本人確認書類のコピー(自治体による)
一般的に、自治体のホームページにて交付請求書のダウンロードが行えます。自動車税納付後すぐに申請する場合は、領収証書も同封しましょう。
郵送で申請する場合、窓口よりも日数がかかる可能性があります。また、交付手数料はかかりませんが、返信用封筒の切手代が必要な点にも注意してください。
納税の手続きが不要なカーリースとは?
車を保有すると、自動車税や保険料などの費用や手間がかかります。納税手続きや車の管理が面倒に感じる方は、カーリースを利用する方法もあります。
カーリースは、あらかじめ決めた契約期間中、毎月定額で自由に車を利用できるサービスです。車の所有権はカーリース会社側にあり、リース料金を支払うことで使用権が得られる仕組みになっています。
カーリースでは、毎月の月額料金に自動車税などの税金が含まれているため、納税の手続きが不要です。自動車税は、基本的に1年分を一括で支払わなくてはいけませんが、カーリースなら税金の支払いに備えてまとまった資金を用意する必要もありません。
また、毎月定額で支払うことができるので、急な出費が発生せず家計管理もしやすくなります。
月々定額で新車に乗れる「ENEOSカーリース」
「ENEOSカーリース」は、月々定額、コミコミで新車に乗れるカーリースです。
自動車税などの税金や車検、メンテナンス費用などが月額料金に含まれているので、納税の手間や費用がかかりません。
また、車検や法定点検、オイルやタイヤの交換などのメンテナンスがすべてお近くのサービスステーションで完結するため、車の維持や管理を面倒に感じる方にも適しています※。
さらに、契約期間中、3年目/4年目なら、追加料金なしで次の新車にお乗り換えが可能です。そのため、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できます。
国内新車販売台数上位の車種のラインアップがそろっている「ENEOSカーリース」なら、ピッタリの1台が見つかるでしょう。まずは、毎月のお支払い額を5分でチェックできる「カンタン見積もり」をご利用ください。
- ※フルサポートパックの場合に限ります。
まとめ
自動車税納税証明書は、自動車税の納付を証明する大切な書類です。自動車税納税通知書を持参して窓口で納付すると、領収済印を押して交付してくれます。
キャッシュレス納付は、自動車税納税証明書の発行までに時間がかかることもあるので、急ぐ場合は窓口で納付しましょう。
車検時には、基本的に納税確認が電子で行われるため、納税証明書の提示は不要です。しかし、納付後すぐに車検を受ける場合など必要なケースもあるので、交付を受けたら大事に保管してください。
監修者
松崎 観月
大学卒業後、金融機関にて個人営業を担当し、資産運用の相談・保険販売などを経験する。退社後、CFP認定を取得。現在は金融に関する記事の執筆・監修を行う。これまでに執筆した記事は500本を超える。
資格情報:CFP®、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、日商簿記検定2級